トップページ>生まれた時から始まっている不眠症とは

本人にこれといった原因に思い当たることがない
にもかかわらず、
十分に睡眠できない不眠症があります。
このことを、特発性不眠症と呼びます。

特発性不眠症は典型的には産まれたときからはじまって
生涯にわたって継続する極めて稀な不眠症なのです。
つまり、生まれた時より慢性的な不眠と
覚醒時の機能低下が出現しています。

現時点での発症の原因は不明で、
睡眠と覚醒をつかさどる脳の神経に
異常があるためではないかと推測されています。
実際に、覚醒機能の活動が過剰であったり、
睡眠機能の活動が低下している場合があるようです。

軽症の場合は、心理的機能は比較的保たれていて、
問題が顕在化することはありません。
しかし、重症の場合は慢性的な睡眠障害による
社会的不適応から、
抑うつ気分、意欲低下、易疲労感、集中困難などが
認められます。

また、特発性不眠症の方は、
小児期や青年期に読書障害や多動症といった
神経症を伴う可能性があります。

特発性不眠症の症状を抑えるために、
薬物療法が施されています。
統一された治療法がないのが現実なのです。